そのお金、どこから来ていますか?

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20年ほど前はちょうどバブルが弾けはじめた頃で、そのころ私は道内のとある会社に入社しました。朝と10時と15時のお茶出しがあって、職場の一人一人のカップとコーヒーとクリームの量を覚えるというのが一番最初の仕事だったように思います。そんな時代でした。
札幌に転勤するまでの3年半、私は小樽にある支店の営業課で仕事をしました。支店は人数が少ないため、自分の仕事を持ちながらも、電話受付やお客さま対応はみんなで分担して行っていて、誰もがいろんな仕事をしなければならない職場でした。私の自分の仕事に対する向き合い方は、この小樽での3年半で形づくられたように思います。

一年ほど経って、仕事の中身や流れが分かってきた頃、「自分の給料分働いてるのかねー。あの人は」と先輩が話しはじめたことが、ずっと心に残っています。25日になるとお給料は銀行に振り込まれるけど、そのお金がどこから来ているのか気にも留めていなかった私には目から鱗の話でした。私のいた会社は小売りでは無かったので、お客さまから直接代金をいただくという機会がほとんどありませんでした。なので特にそのことを意識することが少なかったのかもしれません。
先輩は続けます「営業の人は、まあ、何百万の仕事を取ってきたら、自分の給料分稼いだとかわかりやすいけどねー。私たちみたいに事務をしてるとなかなか分からないよね。でも、確かな事はお客さまが支払ってくれている料金で自分の給料が払われていること。だからいつも自分のやっている仕事は料金をいただける仕事なのかと考えてしないと。」と。
こんな言い方だったかは、忘れてしまったけれど、この話は自分の仕事に対する姿勢を変えたと思っています。

「これまでもやってきたから、これからもやる」惰性の仕事とか、「上司がやれと言ったから」という理由の分からない仕事とか。そういう事に出会うと必ず立ち止まる癖がつきました。そして考えます「これはお客さまから料金をいただける仕事なのか?」と。
やってきたことを止めるというのは勇気がいることだし、そのことによって自分は仕事を失うかもしれない。でも、それがお客さまに向いていなかったらやっても意味の無いことなのだと、その仕事をする意味がわかるまで考え、意味が見つかる仕事になるまで仕事のやり方を変えるという癖がつきました。
上司にはめんどくさい奴だと思われていたと思いますが(笑)

世の中が複雑になって、お客さまと作り手に距離ができています。
そんな中、意味が分からなくなったり、何の為にしているのか分からなくなっている仕事もたくさんあるように見えます。
中には意味の無い仕事を作ってる人もいたりして…(笑)

ある日になると、銀行の通帳に記録される数字は、お客さまが支払ってくださった代金から出ているのだということを意識するのは大切だと思います。もしかしたら、節約して頑張って捻出して支払ってくれたかもしれない代金から出ているかもしれないと思うと、自分の仕事の無駄はできるだけ省かなくてはならないな…と思ったりするのです。

こういう考え方をするようになったのは、あの時の話だったなぁと、世間で起きてる出来事を見ながら思い出したりしています。

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